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遺言

「自筆証書」と「公正証書」の遺言、どちらを選ぶ?メリット・デメリット比較

手書きの手紙と万年筆

遺言書には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つの方式があります。どちらも法的に有効な遺言ですが、作成の手間・費用・安全性が大きく異なります。この記事では、両者の違いと、どんな方にどちらが向いているかを整理します。

自筆証書遺言とは

遺言者本人が、全文・日付・氏名を自筆で書き、押印して作成する遺言です(財産目録はパソコン作成や通帳コピーの添付が認められています)。紙とペンがあればいつでも作成でき、費用もかかりません。

一方で、形式に不備があると無効になるリスクがあり、自宅で保管すると紛失・改ざん・発見されないといった問題も起こりえます。また、家庭裁判所での「検認」手続きが必要です(法務局の保管制度を利用した場合は検認不要)。

ポイント

2020年に始まった「自筆証書遺言書保管制度」を使うと、法務局が原本を保管し、検認も不要になります。自筆証書のデメリットをある程度カバーできます。

公正証書遺言とは

公証役場で、公証人が遺言者から内容を聞き取って作成する遺言です。証人2名の立ち会いが必要で、原本は公証役場に保管されます。形式不備で無効になる心配がほとんどなく、検認も不要です。

デメリットは、公証人手数料(財産額に応じて数万円〜)がかかること、証人の手配が必要なこと、作成までに事前の打ち合わせを含めて数週間かかることです。

比較表でわかる違い

項目自筆証書遺言公正証書遺言
作成費用無料(保管制度利用時は手数料3,900円)公証人手数料が必要(例:数万円〜)
形式不備のリスクありほぼなし
証人不要2名必要
保管自宅/法務局(保管制度)公証役場
家庭裁判所の検認必要(保管制度利用時は不要)不要
秘密性高い証人・公証人には内容が知られる

こんな方は公正証書遺言がおすすめ

  • 相続人どうしの関係が良くなく、争いが予想される
  • 不動産や事業用資産など、分けにくい財産がある
  • 相続人以外の人(内縁の配偶者、孫、法人など)に遺贈したい
  • 高齢や病気で、後から「意思能力がなかった」と争われる不安がある
注意

遺留分(一定の相続人に保障された最低限の取り分)を無視した内容にすると、後日トラブルになりがちです。配分を決める前に、遺留分の確認をおすすめします。

まとめ:迷ったら専門家に相談を

「まずは手軽に自筆で」という選択も悪くありませんが、確実に想いを残したいなら公正証書遺言が安心です。当事務所では、ご家族関係と財産の内容をうかがったうえで、どちらの方式が適しているかのご提案から、文案作成・証人手配までサポートしています。

監修:行政書士・FP 小吹 淳

検察庁13年・法律事務所4年の実務経験。こぶき行政書士事務所代表(佐賀県鳥栖市)。2025年司法書士試験合格、2027年司法書士登録予定。

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